文字数によるNASからクラウドへのバックアップエラーの考え方。

お客様から、「NASのデータをクラウドにバックアップしたときに、エラーが出る時がある、メーカーに確認したところ、フォルダの階層を5階層以上深くしない方がいいといわれた。それでは不便なので、深い階層にしてもよさそうな製品はないですか?」という質問が来ました。

実は同じことを何度か経験してきました。

原因は、NASにあるのではなく、パス名です。ファイル名やファイルパス名が長すぎる時に、エラーを起こします。

何文字までなら安全にバックアップができるのか、チャットGPTを用いて調べてみました。

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一般的に、NAS(Network Attached Storage)からクラウドにデータをバックアップする際の文字数の制限は、クラウドストレージプロバイダーやバックアップソフトウェアによって異なります。 多くのクラウドストレージサービスやバックアップソフトウェアでは、ファイル名文字数に制限を設けており、通常は255文字以下が一般的ですが、システムによってはさらに制限があることもあります。

また、特殊文字や一部の記号は許可されないことがあります。

ファイル名やファイルパスにおける 255 文字の制限は、主にファイルシステムの仕様に関連しています。ファイルシステム(NTFS、FAT32、EXT4、HFS+ など)は、ファイル名とファイルパスの長さに関する問題を持っています。255 文字は、多くの一般的なファイルシステムで一般的に採用された制限で、これはファイル名前とファイルパスの合計長が255文字以内であることを意味します。

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つまり、WindowsやLinuxのシステムというより、その違うシステム同士が円滑にファイルをやり取りできるように定めた共通のフォーマットが、ファイル名の制限をかけているようです。

たとえば、『\\192.168.**.***\AAA\BBB\CCC\DDD\EEE\FFF\GGG\ファイル名』 これだけで50文字が使われていますが、実際には部署名、案件名などフォルダ名やファイル名と、文字数はさらに長くなります。しかも、全角の日本語を使うと、半角の2倍とみなされるためすぐに255文字を超す可能性があります。

また、webページからダウンロードしたデータの中には、ファイル名がかなり長い時もあります。

手軽にファイルサーバーとして導入できるNASですが、BCP対策の観点から見てクラウドへのバックアップは今後必要となっております。

安全にバックアップが完了できるためには、上記の特性を踏まえ、運用面の工夫をしていくことでカバーができると思います。

階層が深くならないような工夫

案件ごと・担当者ごと、のフォルダの中にさらに細かく仕分けがなされることも多いとされますが、再度仕分けのルールを見直すことで深い階層にならないようにしてはいかがでしょうか。

ファイル名を短くする工夫

例えば、総務部、営業部 の 『部』を取るとだけで2文字減ります。

また、顧客名で『〇〇様邸』とある場合も多いと思いますが、流石に社外の方にファイルサーバーのフォルダ名を見せることはないと思いますので、”様邸”をなくすことで4文字減らすこともできます。

また、フォルダ名を漢字から半角アルファベットにするのもいいと思います。

せっかく便利なNASを活用し、クラウドにバックアップを取ることでデータ損失からのストレスが減るので、うまく活用したいものです。

株式会社システムクリエイト

代表取締役 中川晋一

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