webサイトの寿命ってあるの?

〜サイトリニューアルのススメ〜

こんにちは、最近人生で初めて熱中症にかかったwebデザイナーのAoちゃんです。
水分補給と、朝ごはんって大事ですね。

生きているものにも寿命があるようにwebサイトにも寿命…
みたいなものはあると思います、というよりもwebサイトは生き物でもなんでもなく死という概念もないので寿命って言われても確かに無いようなものです。
それでも、何年かに一回はリニューアルしたりしているのも見かけますよね?

なぜリニューアルをするのか。そしてなぜリニューアルした方がいいのか。
今日はあまり意識されることはないwebサイトの寿命の話です。

作って永遠に残るもの、それがwebサイト

webサイトはインターネットに存在するものなので、サーバーが物理的になくなったり、データを消去しない限りずーっと残り続けます。それはどんなサイトであれ、作成者である人間の死後も残り続けます。
そういった意味では永遠の命を与えられたような存在です。
そしてそれらのサイトには必ずドメインという名前があり、それは唯一無二のものとして同じものは存在しません。

webサイトにもいろんな種類がありますが、大きく分けると「動的なサイト」と「静的なサイト」のふたつです。

動的なサイトは名前の通り「動き」があります、ここでいう「動き」というのはお知らせの更新や、ブログなどのオウンドメディアや情報の更新。
いわゆる「人間がお世話をして大きくなるサイト」と考えてもいいと思います。
更新をしないとどこか寂しくなるという面倒な一面がありますが、更新をすれば閲覧者に安心感を与えることができるという面でコーポレートサイトなどに多いです。
動物園で動いてる動物の方が人気になるのと同じようなものと考えてもいいです。

そして静的なサイトというのは広告や看板のように一度建てたら壊すか、修理するか。たまに情報が訂正されるかくらいでしか人の手がかからないものです。

今この瞬間、動的なサイトに誰かの手が加えられたり。静的なサイトで誰かが広告を見ているのが今日の情報社会の日常でもあります。

webサイトの廃り

しかしながら、デザインを通して生まれるものではあるので。何年か経つと時代にそぐわなかったり、経営方針と少し違う部分が出てくると感じられることが多くなります。

それ以外にもスマホや新しい表示システムに対応できなくなってたり、写真が古いなどなど。動的なwebサイトで更新ができるのはあくまでも「サイト運営における近況報告」というところが限界です。
そしてデザインされて作ったトップページのレイアウトや、コンテンツはそう簡単に変えられるものではありません。

ですが、動的なサイトで管理・運営者がオウンドメディアを業務の間に更新したりすることはサイトが生きていることを表すだけに限らず。検索順位にも影響します。

こういった経年に応じて時代に合わない部分が出てくるというのはアートやデザインが社会状況や世相を人の手を通して表せる万能性をもつが故の宿命でもあり、今日の様に移ろいの激しい情報社会で普遍性を生み出すことの難しさから来ているものもあるとも考えられます。「ずっと変わらないもの」や「普通」を作るのは実は一番難しいことなんです。
なので、どこかで寿命みたいなものがやってきます。

だからこそリニューアルをおすすめする時があります。私たち人間の思いや考えが日によって変わるように、お客様の思いを形にしたwebサイトも何年かに一度は形を変えたほうがいいのです。

アップデートを恐れないで

しかし単純にウェブサイトのリニューアルというだけでは「お金がかかるだけ」、「小綺麗になるだけ。」と思われるのは無理もないと思いますし絶対に変えないといけないということはありません、変える理由を考えてみた上で。どこを変えるのか、本当に全部リニューアルしたほうがいいのか?そんなご相談にも乗ります。

webサイトは本来は直接的な利益が出るまでは時間がかかるものなので、どうやったらいいのか。ただ綺麗にするだけでほんとにいいのか。リニューアルの目的はさまざまだと思います。
生活とデザインの移ろいが常にあるように定期的にアップデートが必要な時はきます、もしかしたらそのリニューアルが人をワクワクさせたり、感動をさせることもできますし今まで届かなかった人に思いが届くこともあります。

頻繁に形を変えることはしなくてもいいのです。でも、変化するお客様の気持ちにも私たちは寄り添いたいと思ってます。
もちろん、私たちも年月が経っても廃れない流行に左右されない安定したデザインを目指して、思いがしっかりと形になり伝わるものを心がけてます。

安くないものだからこそ長く、なるべく色んな人に親しんでもらえるものを。そう考えながら私たちは制作をしています。

【番外編】古いままでもいいものもある

今回は新しくしたほうがいいという話でしたが。全部をアップデートをすることが良いことということではありません。
webサイトの話題で定期的に上がるのが俳優の阿部寛さんのホームページです(ご存知の方も多いと思うのでリンクは貼るまでもないですね)

「懐かしさを感じる」表示が早すぎる」「インターネットの接続確認に使っている」など、色んな面で有名なこのサイトは令和だからこそ人気があると思います。
新しさを求めたりリッチなグラフィック、アニメーションを取り込むとどうしても重くなりますが、このサイトはそんな無駄な要素を一切削ぎ落として情報を見やすく、そして快適にという正直非の打ち所がないサイトです。(下手をすればgoogleの検索結果の表示よりも早いんじゃないかな…)

当時はそんなに見向きもされなかったかもしれませんが、回り回ってこの現代に情報を見ることに特化するということは極端に無駄を削ぎ落とし表示のスピードの強化に特化させるほうがいい時もあると考えさせられます。
また、継続的に更新や管理がされているということもあると思います。まさに継続は力なりというところでしょうか。
なので、ながーく愛されていて尚且つ。個人のアイデンティティを簡潔に体現されていることからリニューアルをされることを望んでいる方はいないはずです。

変えないほうがいいこともあるこれはちゃんとしたブランディングがなせる技でもあります。

※同じように阿部寛さんのサイトに習って作られたサイト

ヤマハ発動機 第46回東京モーターショー特設サイト
https://global.yamaha-motor.com/jp/showroom/event/tokyo-motorshow-2019-bs/
(速度制限になっても大丈夫、というコンセプトというイベントのことも考えられた良い狙いで作られたサイトです。)

女優 名取裕子さんのホームページ
http://natori-yuko.main.jp
​​(このサイトはもともとファンサイトだったらしいですが公式化されて今に至るという流れです)

表示が早いとやっぱり心地いいですね。私たちがいかに現代で読み込みがかかるコンテンツに慣れてしまっているのかを考えさせられます。
次回はこの体験(UX)に関することを掘り下げたコラムが書けたらいいなぁなんて考えてます。

その他の記事