デザインの仕事

こんにちは。グラフィックデザイナーのSです。
今回はデザインの仕事の話をします。
『デザインなんて文字と写真を並べるだけの仕事でしょ?』
そう言われることもありますが、文字と写真を並べるだけでなく、もう少し深く考えながら仕事をしています。
デザイナーがどんなことに気をつけながら仕事をしているかご紹介します。

デザイナーに求められること

流行りのデザイン

デザインにも流行があり、新しいトレンド表現が求められ、デザイナーは要望に応えなければいけません。
様々な媒体に興味を持ち、どんなデザインが流行っているかアンテナを張っています。
本屋さんで雑誌を読んだり、雑貨屋さんでパッケージを見たり、服屋さんにはどんな色の服が並んでいるか覗くことも勉強になります。
また社内にはデザインやWEBの勉強本が並んでいます。みんな勉強本には敏感でオススメの本があるとすぐに教えてくれます。
このように毎日がインプットであり、新しく得た情報をアウトプットしています。

ターゲットに響くデザイン

良いと思ったデザインをそのままアウトプットすることがデザイナーの仕事ではありません。
自分好みのデザインに偏らないように注意し「何を伝えたいのか」「誰をターゲットにしているのか」を考え、エンドユーザーが求めている情報を整理して表現することがデザイナーの仕事です。
自分とは違う性別や年代の心に響くデザインを考えなければいけません。
これが難しくて、社内で意見を交換しながら仕事を進めています。
幅広い表現が求められますね。

用途に合わせたデザイン

ターゲットに響くことも大切ですが、どの場所に置くものかを考えることも大切です。
シンプルにして欲しいと要望されて作ってみたものの、売り場に置いてみたら目立たない・・・なんてことにならないよう、売り場のリサーチも必要です。
どの場所にどのように置くものか考えてデザインしなければいけません。

使えるデザインのために

クライアントのイメージを大切にする

クライアントのイメージに配慮したデザインも考えています。
例えば、焼肉屋さんのチラシなのにスイーツっぽい・・なんてことは避けたいですね。当たり前かもしれませんが、焼肉屋さんには「焼肉が映える」デザインが求められます。
焼肉が美味しく見えるデザインで、伝えたい内容が入っているチラシにしなければいけません。

クライアントの要望を取り入れたデザイン

焼肉屋さんは焼肉が映える表現・・と書きましたがそのイメージが全てとは限らないんです。
以前、お花屋さんのチラシを依頼されたとき、「写真を大きく使いたいんだけど、お花の写真じゃないものがいいな」と言われました。
卒業入学シーズンのお花のチラシだったので、出会いや別れをイメージしたもので作成してほしいとのことでした。
クライアントの言われるまま作ることはダメですが、目的がはっきりしていれば要望通り作ってみます。このお花屋さんのチラシではお花の写真を大きく使わなかったけれど表現の効果があったようで、チラシの反響が良かったよ!と言ってもらえました。

目的に適した配色

配色もとても大切です。色が与えるイメージを考えながら作ります。
賑やかな表現をするときはカラフルに。シックな表現のときは使用する色数を減らし、全体の配色を統一させます。
また、季節を表現する配色もありますね。

法律とルールを把握している

法律上、文字の場所が決まっていたり、フォントの大きさが決まっていることがあります。クライアントが表現違反にならないよう注意しなければいけません。
経験が多いスタッフはこのような知識が豊富です。

もっと良いデザインのために

他の人の意見を聞く

これはデザイナーに限らず、どんな人でも仕事をする上で大切なことだと思いますが、ひとりで仕事をしていると偏った言葉遣いや表現になりがちなので、他の人の意見を聞いてみます。
このデザインどう思う?
いつも聞いています。自分では気づかないことを指摘してもらうことでデザインの幅が広がります。教えてくれてありがとう!感謝です。

3案以上作ってみる

たくさん作ったデザイン案を全てクライアントに見せることはありませんが、3案以上作るとどの表現が適しているか見えてくることがあります。クライアントに見せる前に社内で精査します。
また、たくさん作ると自分のデザイン力も上がります。
他にもまだ気を配ることはありますが、主に上記のようなことに気をつけながら仕事を進めています。
いかがでしょうか?
デザイナーって意外といろいろ考えて作っているんだなと少しでも知っていただけたら嬉しいです。
文字と写真を並べるだけの作業ならデザイナーは必要ありません。見た目だけでなく、中身にまでこだわることがデザイナーの仕事です。

グラフィックデザイナーS

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